へ〜、こんなところにも風俗の事務所はあるんだ。私は、また中の様子が気になってきて興奮してきた。上に上がると、そこはやはり普通の会社のフロアだった。
いたのは、風俗店の経営者らしき人と側近のような人、そして電話をしている店番の店員3人だった。
女の子たちは恵比寿の店にいた子達とは違い、とても風俗嬢に見えない普通の子達だった。それどころか、とても品の良さそうな女の子もいて、場所によってどうやら女の子も変えているようだった。
私は黒い革のソファに座っていたら、何やら先の経営者らしき人と側近のような人が女性と会話をしている声が聞こえてきた。
女性は興奮しているようだった。
「申し訳ございません。その男でしたらもうここには出入りできないように、始末しましたから」
え?始末?男を始末?
「もう少し詳しくその時の状況を教えていただけませんか?」女性はどうやら店の店員の男に襲われたらしい。そして、引き抜きにあったようだ。
急に店番をしていた男が私の腕を掴んで、窓際に引っ張った。彼は私に言った。「男は処分されたんだよ。つまり殺された。海に沈められたんだ。この業界は女の子に手を出したらいけない。引き抜きなんてとんでもない。逃げても捕まるよ」
そんなことってあるの?それになんでこの人、私を窓際に引っ張るの?あ、監視カメラか。この場所は映らないんだ。
「この店で働くの?稼ぐ女の子だったら1日で10万円は稼ぐよ。毎日働きたいんだったら1日平均3〜5万円は稼げる。稼げるんだったらね」
そんなに稼げるんだ。「あそこにいる女の子たちはそんなに稼いでいるんですか?」私は思わず聞いてしまった。
「待機している女の子たちはちょっと下がるかな。ここは近くにあるラブホに女の子を派遣するんだよ。だから事務所に戻ってこないってことは次から次へと客相手だよ」
あ、なるほど。
「君さ、あの送迎の男と付き合ってんの?」
「いえ。なんでですか?」
「やめといた方がいいよ。めんどくさいことになると思うから。真面目そうに見えるけど、とんでもない男だよ」
経営者らしき男と、側近らしき男が会議室から戻ってきた。
